【メディア翻訳家の仕事②】
メディア翻訳家の仕事について。そのおおまかな流れと具体例をいくつかご紹介します。
ここでは特に映像翻訳について、ビデオ・DVD作品を一例として具体的な仕事の流れをご紹介しましょう。
「ビデオ・DVD作品」
劇場映画のビデオ化に際しては、出版物の版権と同様に「ビデオ化権」が発生します。但し、配給会社自身がビデオ・DVD版を制作する場合には、ビデオ化権は配給会社の所有に留まることになります。
しかしながら、実際には配給会社の多くは、この権利を他のビデオソフト・メーカー等に売却するケースが多いようです。
配給会社自身が映画のビデオ・DVD作品を制作する場合、翻訳は映画の時と同様に、配給会社から個人のメディア翻訳家に直接依頼されます。
一方でビデオ化権をビデオソフト・メーカーが買い取った場合には、メーカーからさらに外部の制作会社へと全面的に制作が委託されることが多く見られ、制作会社は社内で翻訳作業をするか、必要に応じて外部の翻訳家に依頼する事になります。
いずれの場合も、すでに国内で劇場公開された作品であれば、字幕や吹き替えも公開時のものがビデオやDVDにそのまま使用されることが多くあります。