最後に、翻訳家になるための方法をいくつかご紹介しましたが、それらをよんでお気づきになられたことと思いますが、翻訳という仕事は高度な能力を多岐にわたって必要とされる仕事であること、ということです。
しかし、その分多くの魅力を秘めている職業でもある、ということです。
誰でも出来るような仕事なんて、つまらないと思う方いませんか?
翻訳家は一生をかけて行う職業です。
出版翻訳で60代の方になると長老になりますが、それだけのベテランであっても、驚くほど勉強をしているそうです。
どこまでいっても勉強は終わらず、それほど奥が深いというわけです。
普通のサラリーマンであれば、若い頃当然勉強もしたはずですが、50代にもなれば、それもなくなるでしょう。
しかし、50を過ぎてもなお、まだまだ勉強が足りないと思ったり、もっと勉強しなくてはと思えるような職業は、なかなかないのではないでしょうか。
似たような世界では落語の世界が似ているかもしれません。
もしくは芸術にかかわっているような方。
どこまで行っても勉強が続くと思います。
最近では若い方が良いという職業も多いかもしれませんが、翻訳は違います。奥が深いものです。
もちろん30代と若い人もいますが、同じ土俵には60代のベテランとがいて、一冊でも本を出したら対等の立場になるわけです。
年功序列ではなく実力次第なのです。
翻訳は難しい職業であり、しかしそれ以上に魅力ある職業だということです。
それを忘れずに、ぜひプロとしての翻訳家を目指していただきたいと思います。