翻訳家になるために必要なスキル、みっつ目にご紹介するのは・・・
【質と量】
一般的に、大きく分けて翻訳には二種類の仕事がある、と考えられます。
ひとつはどれだけ時間をかけても良い代わりに、その翻訳の「質」を求められる仕事。
もうひとつは翻訳の質は求められない代わりに、翻訳に「早さと量」を求められる仕事。
あくまで一般的なたとえですので、質を求めるのに何十年もかけても良いかと言われればそんなことはなく、早さと量を求めるために辞書ツールで直訳しただけのような翻訳で良いかと言えばそんなはずもありません。常識的に「翻訳」と呼べる仕事をした上での「質」であり、「早さと量」であることが前提です。
「質」を求められる前者は仕事の絶対数が少なく競争が激しいものです。十分な実力を持ったベテラン翻訳家の間ではそういった仕事を得るために、さらに実績を積み能力を高め、しのぎを削ることになります。
「早さと量」を求められる後者は仕事の量はたくさんあり初心者であっても受ける事ができます。しかし、いかに「早さと量」だけが求められる仕事であっても、繰り返し仕事を依頼してもらえる人は多くありません。
「早さと量」が求められる仕事をしながらも「質」を高めていく事ができる人だけが、次の仕事を依頼されているからです。
そうして仕事の「質」を高めていくことで、より「質」の高い仕事を依頼されるようになり、安定した仕事を得る事ができるようになります